【COLUMN】Vol.1|八ヶ岳の西麓「本多園芸」のトマト(第2話)
ビニールハウスの中に入ると、まず目に飛び込んでくるのは天井までぐんぐんと育った背の高いトマトの枝。それはもう圧巻でした。日本中トマトを探して回っている、ピッツァ世界チャンピオンの大西ですら、なかなか見ないと口にしていたほど。1シーズン育てると約10mほど伸びるのだとか。ちなみに1シーズンは9ヶ月〜10ヶ月。残りの2〜3ヶ月で植え替えをしてコンディションを整えたりするのだとか。
この日はあいにくの曇り空、標高800m以上ということもあり、
土耕ではなくポット栽培にすることで、肥料や水を全て点滴で与えることができるため、肥料を与える容量をきちんと管理できます。天気の悪い日は水量を落とすなどコントロールできるのがこの水耕栽培の最大のメリットなんだとか。
本多さんは言います。この八ヶ岳のトマトの魅力はこれからの時期が一番だと。これから冬にかけてはどんどん気温が下がっていきます。昼と夜の寒暖差があるからこそ、トマトの味がグンと上がるのだとか。「年中通して瑞々しく美味しいトマトができるのはもちろんだけれど、やはり12月が一番美味しいですよ。」先行して一度視察に来ている山根はその言葉に頷いていました。「前回来た時よりも美味しくなっている」と。
独立したポットで栽培し、潅水はコンピューター制御されており、肥料もコントロールしている。標高800m以上で真夏でも栽培ができる。昼夜の寒暖差、太陽の光も強く美味しいトマトができるんですね。これ以上XEXそしてSALVATOREグループにとって素晴らしい条件はないのではないでしょうか。
さて、農園の視察は終わりました。いよいよここからがシェフの腕の見せ所です。
実際に畑を見て、空気を感じ、トマトの味も理解できました。果たしてシェフたちはこのミニトマトをどのようにお料理へと昇華させていくのでしょうか。
つづく